翻訳家に向いている人とは?

投稿日: 作成者: SLten7uK
映画館

外国語で書かれた文書を国内向けに翻訳する仕事

翻訳家は海外で出版や発行をされた文書を、国内向けに翻訳をするための仕事です。翻訳家にも二種類があり「産業翻訳」と「出版翻訳」として分類されています。

「産業翻訳」というのは輸出入をする製品やサービスを国内向けに紹介するために行うものです。海外とのビジネスを行うときに必要になる契約書や、製品の取扱説明書などが主な翻訳案件となります。

一方の「出版翻訳」は文芸作品などを翻訳するのが主な仕事で、原作者の許可を取って海外の文芸作品を日本語化して販売するための翻訳をします。

出版翻訳のちょっと異なるタイプとして「映像翻訳」という映画やテレビ作品の字幕をつける仕事があります。映像翻訳は仕事数としてはあまり多くありませんが、文章の翻訳とは異なり微妙なニュアンスをつかむ外国語の会話能力が必要になることから、翻訳家でもニッチな仕事です。

翻訳家として仕事をしている人のうちの大半は前者の産業翻訳に携わっており、実力や経験により定期的に仕事をもらうことができます。翻訳の仕事は輸入業者など頻繁に海外との取引をする企業では社内で採用されることもありますが、基本的にはフリーランスや小さな翻訳事務所で行っています。

実力で仕事が決まる社会であるため、個人が副業として行い、そこである程度の収入が望めるようになったら独立をするというような方法も多いです。

マッチングサイトなどで簡単に仕事を探すことができる

翻訳家と聞くとなにやら大げさですが、ある程度の文章能力があれば仕事をしていくのは比較的簡単です。

どちらかというと専業で最初から目指す仕事というよりも、作家やライターなどの文章を書く仕事をしている人が副業として受注をするということも多くあります。実際、作家活動と翻訳活動を同時並行で行っている人も多く、得意の言語があればそれを活かして多くの仕事をとっていくことが可能です。

ただ、これまでは英語ができれば翻訳の仕事はできたものですが、年々グローバル化が進むことで英語能力だけでは安定的に仕事を受けるのは難しいという状況になってきました。使用できる言語が増えることで仕事の幅も広がっていくので、翻訳家として長く仕事を続けたいのであればその時期のニーズにあった語学の習得は必須になってきます。

翻訳家の場合、外国語の能力はもちろんですが、それ以上に高い日本語の能力が求められるものです。というのも外国語はそのまま直接翻訳できることは少なく、微妙な言い回しをわかりやすく伝えることができなければいけないからです。仕事の受注をするときには基本文字数×単価というような計算方法で報酬が決まるので、まずはマッチングサイトなどで軽い案件からスタートしてみるのがよい方法でしょう。

これからの時代における翻訳の仕事

昨今は、翻訳に必要な語学を習得するメソッドもどんどん確立されています。今までも英会話の学校や英語の教本などは数多くありましたが、昨今はインターネット経由で、外国人講師とのマンツーマン英会話レッスンを受ける「オンライン英会話」というサービスも登場し、時と場所を選ばずに英語学習ができるような時代になっています。

また、外国語を訳してくれる翻訳機やアプリの機能向上なども目覚ましく、たとえ海外サイトであっても、言葉を自動的に母国語に翻訳してくれる機能もあるほどです。こういったテクノロジーが飛躍的に進歩した時代においては「わざわざ翻訳家に頼るまでもない」という時代が来るかもしれません。

ですが、技術の進歩によって、仕事の需要が減ってしまうのは、何も翻訳家に限ったことではありません。こうした時代に生き残れるのは、新たな仕事を見つけるための行動を欠かさない人です。

例えば、昨今は個人で動画サイトへ投稿する人が多く「自分の動画を海外の人に見てもらいたい」という人が大勢います。そんな時代においては、個人の動画に対して字幕を入れてくれる人の需要が高まっています。翻訳家としての能力をフルに活かすことで、多くの仕事を獲得できるかもしれません。

たとえ、翻訳の仕事が減少したとしても、身に着けた語学力や表現力は失われることはないため、能力を活かして働けるように自己研鑽を続けて行くことは必須となるでしょう。